2016年は示唆に富んだ非常に得るものの大きい年でした。年初から急激な円高による2割近い日経の下げがあり、まさかのイギリスのEU離脱というBREXIT問題、予想だにしないトランプ大統領からの急速な円安など為替も株も大きく上下に振れる展開でした。
2012年7月から投資を始めた身としてはアベノミクスで何を買っても儲かっていた今までとは異なり、株価下落を耐え忍ぶことの焦燥感やトランプ相場で上昇した際に早く利食いしたいという衝動に直面しつつも、買い増しながらBUY&HOLDを貫けたことは非常に良かったと思います。日経の変動幅は2割程度でしたが、暴落時や暴騰時に如何に対応すべきか、どういう心理状態になるかを体感できたことは貴重な経験でした。
また今年からはヤマハ発動機などでSwing Tradingにも挑戦し、今年のような下落局面では不当に安く売られる銘柄があれば買い向かっていく重要性を痛感しました。一方で、このようなTradeは下落し続ける局面では被害を拡大させるため、Swing tradingに充てる資金を一定割合以下にとどめる必要があることも感じました。より具体的な数字で今後策定したいと思います。
年内の売買一覧
新規買い
エスクリ
シャープ → 全株売却
三井住友FG
東和銀行 → 全株売却
NJS
オリックス
ユニバーサルエンタテイメント → 全株売却
CIJ
ヤマハ発動機 → 全株売却
りそなHD
日本コンセプト
FPG
日産東京販売
ファーストロジック
日産自動車
ニチリン
JT
カルソニックカンセイ
セブン銀行
買増し
三井物産
ダイキアクシス
朝日ネット
みずほFG
VTHD
売却
GMOクラウド
コロナ
ベネッセ
それぞれの項目内で概ね時系列順に並んでいます。
15増3減で合計51銘柄(うち米国株2銘柄)となりました。
基本的に売却は行わないのですがベネッセやコロナなど低収益低成長な銘柄を戦力外通告しました。
年内で新規買いから売却が完了している銘柄はSwing trading名目で、いずれも損失はありませんでした。
年間を通じて大きな損失となったのはエスクリのみですが、気が向いたら買増すかもしれません。
JT、FPG、オリックスは来年の買増し候補です。
配当金
日本円での配当のみの算出です。
前年比+102%、年初の資産残高に対する配当率は2.3%で、目標の3%へは未達でした。
米国株からの配当を加味しても3%には至りませんでした。
絶対額についても15か年計画値での進捗率は75%に留まりました。
日本株は年2回か1回の配当が圧倒的に多く、月次の変動がコントロールできません。spikeになっているのは3/9月決算銘柄の配当が出る6月、12月です。配当通知書なんか無駄なお金かけてわざわざ郵送しなくていいから、米国株のような4半期配当に変えてくれませんかねぇ。
損益
青が実際の推移で、赤は日経平均を購入した場合の推移です。
棒グラフは月次の損益を絶対額で表示しています。
線グラフは年初残高からの損益率(累積)です。
いずれも資産全体の残高を評価しており、配当や決済損益のみならず評価損益も含んでいます。
4,5,7,8,10月では単月損益は日経平均に劣後しています。
ただし、7,8,10月に関しては日経は下落からの揺り戻しが大きいだけとも言え、MyPortfolioの方が変動率が小さく利益も取れています。
年間の損益は期初残高に対してMyPortfolio +29.2%、日経 +8.4%でした。
15か年計画は年率3%成長(原則配当のみ)ですので、26%の上振れになりました。
資産経過
投資初期からの資産経過です。
資産残高が小さいため、資産の増加は自己資金に大きく依存しています。
今年は過度な資本投下により、年初からの総資産額が約2倍に膨れ上がっています。
過去3年分と同程度の資本を投下しました。
増額の寄与度は自己資本が70%、運用損益が30%です。
年初の時点で月額で自己資金の投入量を決めていますが、今年は6月と12月に追加の資産を投下しました。一つは極めて割安と判断したみずほFGをNISAで買うため、もう一つは今月のカルソニックカンセイの鞘抜きのためです。
カルソニックに関しては簿外で処理しようかとも思ったんですが、一応TOB失敗リスクもないわけではないのでリスク資産として計上することにしました。
資産推移に関してはMyPortfolioと日経でほとんど同じ動きをしています。
ただし、今までは劣後していたものが今年からは上回るようになっています。
来年以降の推移が楽しみです。
15か年計画では2016年計画資産残高を47%上回っており、約1年半ほど前倒しで推移しています。
今年のトランプ相場のような上昇は継続が見込めないため、15か年計画に変更は加えません。
来期の単年目標に関しては、本期末残高ベースで再考します。
まとめ
今年はBUY&HOLDの投資コンセプトに沿った、いい運用ができました。一方で新たな投資手法にも挑戦し、パフォーマンスの改善も見られました。
トランプ相場という一時要因にも助けられましたが、年間を通じた損益額としては過去最大で、損益率に関しても2013年のアベノミクス相場以来の高利率でした。これに慢心せず、銘柄選定および資金管理を徹底したいと思います。
当たるも八卦当たらぬも八卦ですが、来年は再び100円台前半の円高を予想します。
これに応じてBUY&HOLDでfull investのポートフォリオは15%程度の下落を受ける心算ですが、狼狽売りを行わず自己資金投入で相殺し総資産の年次推移を-3%以内で収めることができたら十分と思っています。あとは銘柄選定でどこまで下落幅を縮めることができるか。冷静さと実力が問われる年になりそうです。
長々となりましたが、それではよいお年を。
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