2311 エプコ

銘柄検討

銘柄検討 第一弾
12月決算銘柄のエプコです。

エプコは住宅用の設備の設計を担当する会社である。主な顧客は大手住宅建築会社である。
下記の3事業を軸に行っており、メインの設計コンサルティング事業は新築低層住宅の給排水設計シェアは13%で年間8万世帯を設計している。
またカスタマーサポート事業は上記の設計世帯数に伴ってストックビジネスとして積み上がり、現時点で設計コンサルティング事業の4割程度の売り上げがある。

・設計コンサルティング事業
住宅用の給排水を軸に、電気・太陽光・ガス設備などの設備設計サービス
・カスタマーサポート事業
住宅全般のメンテナンスに対応するコールセンターサービス
・電力サービス事業

成長戦略として、電力自由化を睨んだ電力事業サービスを開始し、省エネサービスを売りとして電力会社との協業を狙っている。
電力サービス事業のための先行投資のため、ここ2期は減益となっているが、本年度からは先行投資は終了し、回収期に入っている。

2017年からはガス小売り自由化、2019年には太陽光発電の固定価格買い取り制度の終了に伴う住宅のリフォーム需要、2020年にはZEH(Zero Energy house)向けの住宅設計とポジティブ要因が多い。
一方で、電力自由化に伴う新電力への変更は現時点で2%程度に留まり、省エネを組み込んだところで新たな開拓余地は不透明。

設計コンサルティング事業は2013年の消費税増税前の駆け込み需要のため、2014年では減収になっているが2015年は同程度。2016年度は第二四半期に上方修正を発表しており、上振れが予想される。
カスタマーサポート事業は2013年、2014年は堅調に増加するも2015年は横ばい。2016年度は第二四半期ベースでは増収増益予想。
2015年度は上記の2事業で8億ほどの営業利益があるが、電力サービス事業が7億近くの営業損失を出しており、補助金での補填があるもののこの事業の成長如何で業績が変動する。

財務は極めて良好で、有利子負債0.自己資本比率88%.
配当方針は配当性向50%だが、安定配当重視で2014年、2015年は減配せず配当性向100%を超えて配当している。
筆頭株主に創業社長がおり27%保有している。

本日の株価は1434円
予想EPSは49.5円、予想PER28.9、配当55円、配当利回り3.84%

来期に電力サービス事業がプラスマイナス0で推移したとして、営業利益8億、純利4.5億とするならば上記のほぼ倍で
予想EPS100円、予想PER14.3になる。
電力サービス事業が今期のように-1億/四半期だと、ほぼ上記の数字のままである。

epco

無借金経営で配当志向も強く、社長が2015年には自社株買いまで行っている。
時価総額も60億程度と低く、ストックビジネスであるため不況にも比較的強い。
大きな成長は見込みにくいが、安定配当という意味では良好。
現時点でもフェアバリューと思うが、1300円以下配当利回り4%以上で買いたい。

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