1000km走行しましたので、思うところをまとめます。
慣らし中ですが、つい山道で6000回転まで回したので大きな印象は今後も変わらないと思います。
参考までに1st carはElise 111Rで、Demioは2nd carの軽四(suzuki Kei turbo) からの乗り換えです。
個人的な使用環境による独断と偏見に満ちてますのでご了承ください。
燃費
非常に良い。
乗り換え前のKeiが14-17km/Lであったのに比べて、ハイオクではあるが長距離走行なら20km/Lは間違いなく走る。
Eliseが11-14km/Lだが、体感的にはEliseの倍くらい走る印象。
街乗りでの燃費は未検証だが、私の使い方では市街地は月100kmも走らないので燃費が良すぎて検証できない。
静粛性
良い。
エンジン音も静かで、アイドリング中もごくわずかに聞こえるのみ。窓を閉めたらほとんど分からない。
モータースポーツベースという言葉に似合わないほど、静音材が使われているのだろう。静か過ぎるためまるでエコカーのよう。
2000-3000回転までの常用運転域では文句の付けどころもないくらい静かである。
ロードノイズは感じるがかなり抑えられおり、想像以上に静か。Keiと比べると雲泥の差で話にならない。
足回りも適度に柔らかく、路面からの突き上げも緩和されている。
視界
悪い。
右前方の視界が非常に悪い。Aピラーが太い上に内に抉るような形で右前方の視界をふさぐ。
下は運転中の右目に近い位置から撮影したもの。
直進や右左折ではあまり問題にならないが、ややきつめのブラインドカーブを曲がる際に、センターラインおよび対向車が全く見えなくなるので頭を大きく振る必要がある。
EliseやBMW E46、z3、Boxster、Keiの歴代の車の中でも抜群に悪い。
また後方視界も悪い。こちらもCピラーが太い。
その分サイドミラーが他車より大きいように思います。
シート
可もなく不可もなく。
やや柔らかめのシートと思う。
寝そべった姿勢で運転するのが好きなのだが、そうすると腰に隙間ができて疲れる。
また寝そべると両サイドの張り出しのために、かなり窮屈。自分の体形とフィットしないので将来的には交換かな。
シート位置はかなり下げることができる。◎をあげたいが、ハンドル位置が十分に下の方まで下がらない。結果的にシート位置を高くせざるを得ない。
後部座席については座らないので知らない。倒しても荷室とフラットにならないのはデメリット。
15MBは標準は一体型で、オプションで分割可倒式になる。
6MT
やや悪い。
シフトストロークは短めで良い。ただし、1速に奥まで入らず、入ったような感覚でカクっとパーシャルな位置で止まってしまうことがある。i stopからの復帰時に多いような気がするが、よくわからない。なまじ途中まで入るせいで、入ったと勘違いしやすい。
ギア比はワイド。モータスポーツ志向なら割り切って欲しい。どうせ燃費気にしないし。
アップダウンのきついワインディングでは2速メインにせざるを得ない。3速では低回転域で馬力が全く足りず、使えない。かといって2速もすぐにレブリミットに達するので、2→3→2と忙しない操作を強いられる。
せっかく6速もあるのだから燃費用に6だけ離して、あとはクロスにしてくれたらいいのに。
走行性
普通。
軽四ほどではないが最小回転半径も小さく〇。
足回りが柔らかいためロール量が多い。交換前提ということでしょう。
加速性能に関しては、街乗りレベルでは良好。1500回転くらいから馬力が出てくるので、普通の運転なら3000回転も使わない。
山道でも流れに乗って走るだけなら特に問題はないが、116馬力では全体的なパワー不足は否めない。
1速発進時にはかなりラフに発進してもエンストしそうもなく、安心感がある。一方で1速→2速の変速時は回転数がなかなか落ちてこないので、ギクシャクする。純正のフライホイールが重すぎるのか。
装備
良い。
マニュアルエアコン、オーディオ(ラジオ・USB付)、パワーウィンドウ、ステアリングスイッチ、プッシュスタート、電波式キーが標準で付属しており、通常使用にも十分で困ることはない。
マツコネやレーダーブレーキは非搭載になるが、個人的にはどちらもいらない。安くなるならない方がいい。
USBが一口標準で搭載されているのはありがたく、ここからipad経由でオーディオが使えます。
タコメーターがデジタルで小さいのは問題。13S touringなどにはセンターにアナログタコメーターが装備されているのに、MT車専用の15MBでデジタコは許せません。Mazdaはすぐにでも変更すべきです。
アイドリングストップも標準装備です。これも不要。MT車でアイドリングストップされるとエンストしたのかと思ってしまう。キャンセルボタン長押しで解除できるが、エンジン切るたびにi stop onの状態で復帰するのは如何なものか。常にOFFになるようにしてください。
ヒルローンチアシストという機能が標準でついています。坂道発進時に2秒ほど下がらないようにホールドしてくれる機能です。どうもフットブレーキを踏んでいるのを検知しているようです。私は停車時にはサイドを引くので、この機能は動作しません。ブレーキで停車する人にはありがたい機能でしょうね。
総評
15MBはどういう視点で見るかで評価が変わります。
軽四からの乗り換えという意味では、静粛性や走行性能の向上は素晴らしく、価格も150万と安い。維持費にしても自動車税が年に2-3万違う程度で、大きな差はありません。(年数万円が大きい人はごめんなさい)
ハイオク仕様ですが、燃費がいいため軽四からの乗り換えでも自分の場合はトータルのガソリン代は安くなりそうです。
一方で、モータースポーツベースの名前からは走行性能に大きな期待を寄せますが、それらは不十分です。
4-2-1排気管やブレーキの大型化、圧縮比14など、13Sと比べてそれらしい変化はあるものの、馬力は116に抑えられ、ギア比もワイド。タコメーターすら手を抜かれる始末です。
1800ccNAのEliseに乗っているので、モータースポーツベースの1500ccNAと謳われると、どうしても軽四との比較というよりはEliseとの比較になり、Demioの至らぬ点が目立ってしまいます。(ベース車両なんだから足回り変えて、ファイナルギアも変更しろと言われればそれまでですが)
この車は”モータースポーツベース”ではなく、単なる海外輸出モデルと評価した方がいいように思います。
13Sと比べて、15MBを選ぶ積極的な理由は、1500ccエンジンと6MTであることに尽きます。マツコネや安全装備云々は些細な問題です。マツコネなんてあってもどうせ使わないんだから。
1500ccでも期待するほどの加速は得られませんが、それでも1300ccと20馬力以上差があるのは事実です。
もし一台しか車を持てないのであれば13Sより15MBを選んだ方が高速道路や遠出の際に楽だと思います。
しかし私のように2台目として足車にするのなら、13Sの方が馬力がない分、エンジンをフルに使えてきっと楽しいだろう。軽四が常にアクセル全開で楽しかったように。
15MBに試乗できる人は非常に少ないと思われる。私も試乗することはできなかった。
13SとND Roadsterに乗り、その中間をイメージしながら購入に踏み切ったが、思ったほどではなかったというのが正直なところである。
軽四の乗り換え候補としては15MBはいい車だ。だが、すでにハイパワー車やスポーツカーに乗っている人は、過度な期待をしてはいけない。カタログ値は正直である。スポーツカーとしてのプレミアム感は皆無だ。
街乗り車としての購入なら13Sをお勧めする。
コメント
15MBとスイスポで迷っているものですが、アルトワークスへの感想がとても共感を持てたことから、お聞きしたいことがあります。
もし、選択時にデミオとスイスポが同価格であったとしたら、どちらを購入されたでしょうか?
15MBは試乗車がなく、ネットを探し回りオーナーさんの試乗記を読み漁っていますが、こちらの評価は、いい加減な自動車評論家のそれよりもずっと分かりやすくためになりました。
これからもアップロードをお願いします。
大パパさん、初めまして。
同価格であればスイスポを選んだでしょうね。ただ、スイフトに関しては予算オーバーだったこと以外にモデルチェンジ目前なので敬遠したというのが正直なところです。逆にモデル末期なので安く買えるということでもあるんですけどね。
自動車税やタイヤ代などの維持費が問題にならないのであればスイスポの方が楽しいと思いますよ。
ご返事ありがとうございます。
ちょっと多忙で御礼遅れました。
ずうずうしくてすみませんが、もう少し、ご教授ください。
15MBのクラッチフィールは、つないだ瞬間に車が転がる感じありますでしょうか?
ミッションのギア比は多少クロス気味なのでしょうか?
1-2は離れている、5-6も離れている、という噂ですが、2-3-4あたりは
どうでしょうか?
家内がMTが好きで近場の足、兼たまの私のおもちゃとして考えています。
私自身は20年間以上ポルシェ911(964)MTを所有しておりましたが、最近手放して少し寂しい思いをしています。
それ以外にも今は4Lクラスの国産車と輸入車、一時アメリカに住んでいたこともあって、Z3 3L 6MTやら2代目ロードスタMT、初代ボクスターMTなども乗ってきました。もちろんそんな車と比較するつもりは毛頭ありませんが、特に上記2点は、載せ替えにはコストがかかり、最初から素性が良くないと乗りにくいものですし、逆にここの出来が良いと、普通に走っても楽しいものです。
ちなみに最近のコンパクトクラスでは、ルノールーテシアゼンのクラッチが秀逸でスイスポは唯一クラッチがが最大の欠点でした。
こんな話も比較対象できるお車として結構な車を所有されているので、お尋ねさせていただきました。
よろしくお願いします。
すみません。ギヤレシオについては、すでにインプレで
説明頂いてましたね。ワイドなんですね。
クラッチの最初の繋がり感だけでもよろしくお願いします。
大変遅くなりました。
ギヤ比については1-2が離れていて、2-6までは街乗りだといい感じにつながりますが、全段でワイドだと思います。
クラッチについては大パパさんの文面からするとやや鈍い(緩い)印象じゃないかなぁと思われます。ただ私自身は乗っていて特に不満には感じないです。
クラッチの印象はXDのMTとさほど違いがなかったように思いますので試乗車探してみてください。XDならばディーラーに頼めばわりとどこでも試乗できると思いますよ。私は人口15万人ほどの地方都市在住ですが、試乗できましたので。
15MBの不満点は順位をつけるなら、右前方視界の悪さ>ギア比=フライホイール>ペダル位置ですね。
あとほかの方のインプレではあまり見かけたことがないですが、電スロの制御が介入してくるので不快な時があります。
具体的にはクラッチ切ってアクセルオフにした際に、シフトアップに”適してそうな”回転数が1秒ほど勝手に維持されます。6速の場合はアクセルオフにもかかわらず回転数がわずかに上がります。
これがもろに邪魔をするのが1→2速時で、狙った回転数まで落ちずに中途半端なところでホールドされるため、乗りにくいと感じます。
ご無沙汰してすみませんでした。
前回いただいたご助言に従って、ディーゼルのMTを試乗させてもらいました。
エンジンフィールは参考にはなりませんが、日常使いではディーゼルは楽ですね、
ギア比はエンジンが違うのであてにはありませんでしたが、
シフトフィールは、スイスポのようにタイトな感じはせず、節度感はあるものの、
比較的緩い感じで、骨太で長距離乗っても疲れないタイプだと思います。
クラッチについては、つながり感が適度にあって、つながる位置もごく普通で
スイスポよりはずっとまともなものでした。なによりもつながったところがよく
感じられます。総じて、尖っておらず、乗りやすさ第一の中庸な車ですね。
うちの場合は普段使いを考えているので、少しエアロパーツなどをつけて、
ドレスアップしようかと考えていますが、なんだかんだつけると2M¥位に
なってしまって、頭が痛いところです。ほかの選択肢がまた生き返ってしまいます。(笑)
いろいろと情報をいただきありがとうございました。
今のところ、終売となっている古典的なスイスポよりも扱いやすいので、家内の足としては
こちらにしようかと、8割がた決めています。購入したらまた報告させていただきます。
ブログも読ませていただいております。継続的な感想や、気づいたところなど
レポートしていただけると幸いです。楽しみにしております。