TECH::EXPERTに通ってみて

TECH::EXPERT

TECHを卒業して約4か月のタイミングでこの記事を書いています。
私は2ヶ月ちょっとの間、TECH::EXPERTに通いました。先に言っておきますが、私はきちんとTECH::EXPERTを卒業していません。最終日の前々日に就職内定を頂いたので、最終日には出席せず、そのままTECH::EXPERT終了となりました。

実際に通った身として、その感想を書いておきます。

TECH::EXPERTに通った経緯

私は前職を3月末で辞しました。そして1年遊ぶ予定でした。
その中でプログラミングに興味があったので、勉強する場としてTECH::EXPERTを選びました。

理由として最も大きかったのは、チーム開発が学習プログラムにあったからです。
あとはそこそこの金額であること(安すぎるとろくなことがない)。
教室がきれいだったことですね。
一応、就職保証も魅力ではありました。私は30歳を超えていましたが、TECH::EXPERTと契約する時には年齢制限もなくなっていたようなので、就職保証付きで契約しました。

ただ、就職自体は本気では考えておりませんでした。そもそも休暇のつもりの1年でしたので、就職コースではなく、フリーランスコースにしようかとも悩んだのですが、フリーランスコースだと手を抜かれないかなぁと気になったので就職コースに申し込みました。

結果からいうと、フリーランスコースだろうが、就職コースだろうが、勉強する中身に違いはないので、余り意味はなさそうです。就職保証の違いだけです。

TECH::EXPERTの学習の流れ

基礎 → 応用 → チーム開発
の流れで進みます。

基礎から応用に上がるには試験があります。が、検索OKですし事前に練習問題も解けるので、落ちる方が難しいです。
TECH::EXPERTとしても、早々に辞められると返金しなくてはならず、なるべく受かるように誘導している印象です。
それでも適正がなくて早々に辞める人も一定数いましたね。60-70万も出して決心もしてスクールに通い始めただろうに、すぐ辞めるという判断をできるのは羨ましくもあります。が正直、事前調査や覚悟が足らないと思います。安くない金額を払っても勉強するんだという覚悟が決まってない人は、優柔不断だろうし使えない人間な気がします。

で、応用に入るとやる事が増えるので少し難しくなります。
TECH::EXPERTの場合は応用期間にアプリを作るのですが、これが期限に間に合わないと就職保証が受けられません。ここで足切りされる人はけっこう居た気がします。私は問題なくパスしました。

応用のアプリが制作できた人はチーム開発に移れます。今まで学んだことに肉付けしながらwebサイトを構築するので非常に楽しいです。4,5名のチームで開発を行うのですが、人間関係で崩れるチームもいました。人選は運ですが、手元のメンバーをどう活かすかも含めて自分の実力だと思います。リーダーになってくれそうな人が居ればいいですが、居ない場合は自分で采配を振るうしかありません。マネジメント力が求められます。

最終的にチーム開発のアプリの完成度が基準に達していれば就職保証付きで卒業です。
このアプリ開発までがちょうど10週間になります。
これをクリアしたら就職活動に移っていきます。完成度が低い場合は、引き続き教室を利用しながらアプリを完成させ、就職活動のポートフォリオとして仕上げるそうです。(私はTECH経由では就職活動しなかったので)

TECH::EXPERTの良い点

チーム開発ができる!

これが一番良い点です。最終課題をクリアするために他のメンバーと協力しながら分業するので、実際の現場に近い感じを味わえます。チームメンバーとも交流が多くなるので、一体感も出てきますし、何より他の人に迷惑をかけられないので頑張るモチベーションになりますね。

費用が高いので受講者がある程度の足切りされてる

費用が高いのはデメリットでもありますが、やる気のない人は少ない印象です。
2.5ヶ月と60万という大きな代償を払う覚悟のある人が集っているので、そこまでおかしな人はいません。全く居ないわけではなく受講者の母数が多いので、教室内に数人はアタマのおかしい人(社会人としてどうよって思う人)がいました。が、それを差し引いても真面目な人が多い印象でした。

教室がきれい

毎日通うので綺麗に越したことはないです。ただ、終盤は受講生を増やし過ぎて部屋が狭かったです。

TECH::EXPERTの悪い点

私の言いたいこと書きます。Devには一切配慮しません。

就職活動が遅い&キャリアアドバイザーが使い物にならない

これが一番問題だと思います。
通常は、10週かけて開発し10週が終わってから就職活動に移ります。
就職活動は活動開始から働き始めるまで、短くても1ヶ月。下手をすれば数か月単位でかかります。

TECH::EXPERTに通っている時点で、その人は無職です。2ヶ月半も無収入なのに、さらに1ヶ月以上も無収入が続きます。分かります?60万以上も払って、平均的に見ても4か月程度は無収入が続くわけです。
生活費が月15万程度だとしても就職するまで、合計で120万程度は掛かる見込みです。きついですよね。理想はTECH::EXPERT終了と同時に仕事が始まっていることです。つまり最終課題を作成し始めた段階で就職活動をしていないと遅いのです。

私は受講初日にライフアドバイザーさんと面談した際に、就職活動を早期から始められないか相談したのですが、ダメでした。キャリアアドバイザー(この人が就職活動の世話をしてくれる)さんがチーム開発に移ると担当が付くのですが、この人に相談してもやっぱりダメ。就職活動に使うポートフォリオがないのに就職活動できるわけないでしょって言われました。事前にTECHが提供できる就職先を開示して欲しい旨も伝えたのですが、開示してくれませんでした。
そもそも未経験可の求人に応募するんだから採用者側はポートフォリオなんて参考にしないと思うけどね。プログラミングスクールに自発的に通っているという実績だけで十分だと思います。それにそのポートフォリオもTECH::EXPERTに通う人は皆同じわけだから、面接先の企業さんも見たことがあるだろうし、それで実力は測れないよ。

マンパワーも足りてないのが明らかで、キャリアアドバイザーさんも忙しそうでした。CAさんの人数が足らないのはもちろんですが、就職先の仲介はTECHのメインの事業ではないので段取りが悪い印象です。

上記の経緯から私はTECH経由での就職活動は行わないことにしました。就職が目的なら片手間に仲介しているTECHより本職のエージェントさんを使った方が遥かにいいです。求人数も豊富だし、なにより相手先との面接日の調整等を一手に担ってもらえるので自分が動かなくても面接日程を詰めてくれます。就活に余計な時間をかけなくて済むので、大きな時短になります。
私は9/6にGeeklyに相談し、TECHの卒業が9/20だったので、無理を言って面接日を20日までに詰めて頂きました。おかげでTECH在籍中の9/18には内定を頂きました。
こういった経過だったのでTECH最終日は出席せず、勝手に卒業しました。10/1から働き始めることができたので予定通りに事が運べました。

メンターの質が低い

日々の勉強の中で分からないことがあれば、メンターさんに相談します。
プログラミングをやっている人達なので、理論的な話ができる人が多かったです。
人柄も良い印象でした。メンター評価制度がかるからでしょうかね。

ただし、メンターさん自体の知識のレベルが低いです。
特に基礎レベルを教えてくれるメンターさんは、本当に実戦経験あるの???ってレベルの人がいます。正直、TECH卒業時点の私とそんなに知識量が変わらないんじゃないかなぁ。TECH卒業してTECHのメンターやってる人もいるみたいなので、レベルが低いです。未経験者相手だからなんとか体裁は保っているけど、突っ込んだ内容(カリキュラムから逸れる)だと回答が怪しくなります。

瞑想とかストレッチとかに付き合わされる

これは良し悪しかと思いますが、個人的には嫌でした。
朝夕に短時間、ドリルを解く時間や瞑想、近くの人と勉強内容を共有する時間があるのです。

人と話をする機会を設けてくれるのは良いです。人に話すことで知識が広がる場合も多いし。ただ、毎日毎日それを強要されると段々と億劫になります。
瞑想やストレッチに至っては時間の無駄です。勉強中の集中しているタイミングで瞑想してくださいとか言われても無理です。瞑想しなくても集中できます。ストレッチも体が凝ったら自発的に行っているので強要されるのは迷惑です。

申し訳ないですが私は上記の行為は全て無視して開発していました。露骨に無視しているとメンターさん等から指摘されるのですが、ガン無視しました。輪を乱して申し訳ないですが、自分には自分のペースがあるので、おままごとに付き合う気はありません。

教室が狭い

これはTECHが事業を拡大しすぎなだけですが、入ってくる人数に対して教室のキャパが小さいです。私が居た時はフォンティスとアジアビル、フレームの3ヶ所あったのですが、卒業する頃にはフォンティスとフレームは人多すぎてゆったりとは座れない感じでした。

TECH::EXPERTの感想まとめ

結果的には通ってよかったと思います。未経験からのプログラミンの取っ掛かりとしては、カリキュラムも割としっかりしていると思います。本人のやる気次第ですが、このカリキュラムをこの期間でこなせる人であればちゃんと働けると思います。

本心では別にTECHじゃなくてもよかったなぁと思います。費用対効果は悪いです。
1日10時間勉強できる環境に身を置いたことが重要で、その意味では別にどこでもいいです。
学習だけなら教室に通う必要もないですが、環境はすごく大事。強制的に勉強する環境だと、自宅で独りで学習する場合に比べて2倍も3倍も密度が違う。

就職してから3か月以上が経ちますが、今だから思うこともあります。
チーム開発は別に要らなかった。というのも、それは就職してから学んだので十分だと思います。
素人が数人集まってチーム開発もどきをやったところで、現場の運用とは異なったものになりますし、それを訂正してくれる人もいません。であればプログラミングのスキルを磨いた方がいい気がします。チーム開発が無駄だとは言いません。横のつながりが出来て、モチベーションに繋がります。

そして就職活動。これはTECHを頼りにするのはやめた方が良いと思います。
就職するために利用できるものは利用しましょう。TECHに言われるがまま従っていると、時間を無駄にします。転職エージェントは世の中にいっぱいありますし、Greenなどの転職サイトも無数にあります。就職が目的であれば、TECH在学中もしっかりと自分の目的を見据えて、就職に焦点を置いた活動をした方がいいです。結局プログラミングなんて実線で学ぶものですし、未経験で応募するのならポートフォリオも無くてなんの問題もないです。あれば加点になるかもしれませんが、無いからと言って減点される類のものではありません。

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