空売りの残高に関する情報について

投資話

以下の日本取引所グループで公表されている空売り残高の見方に分かりにくい部分があったので聞いてみました。
結果を還元したいと思います。
http://www.jpx.co.jp/markets/public/short-selling/index.html

例として10/5の新日本電工の部分を抜き出してみます。

計算年月日 銘柄コード 商号・名称 空売り残高割合 空売り残高数量 直近計算年月日 直近残高
10/3 5563 MERRILL LYNCH 1.61% 2,376,300 10/2 1.63%

まず前提上限として、
市場の参加者は空売り残高が0.2%以上になると取引所への報告義務が生じます。
続いて残高が0.5%以上になった場合には上記のように公表されます。
一度報告・公表の基準に抵触した後は、小数第1位の値に変動があった場合に改めて報告・公表が行われます。
逆に言えば、残高が0.5%以上でも大きな変動がなければ日々公表されるエクセルには名前は載りません。

上記の例で言えば、空売り残高は1.61%ですが、前回時の1.63%から比べると小数第1位には変動がありません。こういった場合には原則として取引所からの公表はないのですが、実際には細かな変動もけっこうな頻度で公表されています。なぜ公表される場合があるのかと聞いてみましたが、「法令の要件に加重して自主的に報告することが認められている」からとの返答でした。取引所としては比率の重いものについては積極的に公表する姿勢のようで、好感が持てます。

また上記の前提だと空売り残高が5%を割る際には公表されることはないと思われますが、実際には公表されるのでその理由を聞いてみました。空売り残高割合もしくは直近空売り残高のどちらか一方でも0.5%を超える場合には公表しているそうです。

知ったから何か変わるというものでもありませんが、詳しい解説がされることがなかなかないので勉強になりました。
JPXの丁寧な回答に感謝いたします。

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