ニチリン2019年第1四半期決算

投資話

先日第一四半期の決算発表がありましたね。
内容を見ていきましょう。

売上高-1.7%、営業利益-14.8%、経常利益-7.6%、四半期純利益-15.8%
実数で言うと
営業利益-364百万円、経常利益-172百万円、純利益-219百万円

パッと見ただけでも良くない中身ですね。
中身を見ますと、売上原価が前年度より2%ほど高いですね。
ここで210百万円ほど減益。
売上減の影響で64百万円ほど減益(のはず)。

販管費の増加分が90百万円
内訳は
・給与 44百万円(前年度比+10%)
・減価償却費 7百万円
・運賃    5百万円
・貸倒引当金 6百万円

給与増はベトナム・インドネシアの工場拡張分が乗っているはずだが妥当か?
10%増は大きすぎる気がするのだが。
アジアセグメントの増収部分は全体の2%に満たない。

上記以外には減益の目立った要因はない。
単純に原価増・売上減の影響だ。

売上減の大きなものは北米が約-10%、中国が-12%
中国はそもそも自動車販売台数が-15%程度で動いているのでこれは止むをえない。
貿易戦争による景気減速が懸念されるが、それは全ての業種に影響するのでニチリン固有のリスクではない。またニチリンは基本的に現地生産して現地の生産会社へパーツを卸しているので関税の直接的な影響はない。
>北米向け等へのエアコン用管体の輸出も減少傾向
中国市場の項目で上記のように記載されているので影響がない訳ではないが、大きくはないだろう。

北米市場に関してはここ何年も
>日系企業が得意としてきたセダン車の需要が減少し、
という逃げ口上が付いていて、情勢が良くわからない。
売上だけは30億近くあるものの利益が伴っていない。

配当性向については言及なし。前期に30%を目途に増配をしていくと明言していたので2年ほどかけて100円まで上げてくれれば御の字と思う。

まとめ

特にサプライズなし。
景気減速のリスクはあるものの、現状は大きな問題点もない。
株価は1600円を割れてはっきり安いといえる水準へ。
ただし、以前からPER5-7倍で動いていたので短期で利幅を取るのは難しいかも。

将来的には増配、市場変更があると私は信じていますが、果たしていつになるのやら。
現状は手放すような株価ではないのでHoldです。

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